院の帰り道
本日で、大学院の夏タームの授業が終了。
おかげさまで、かなり順調でした。
今日はここで大学院について書いておこうと思うのですが、
基本的には、
大学4年の後に、あと、2年もしくは5年、勉強するやつのことです。
大学院最初の2年のコースを修士課程、
その後、3年続けて合計5年のコースを博士課程といいます。
たしか1年半前くらいに、
「今週は学位論文審査がある・・」みたいなことをお話したことがあります。
あの時は、自分の学生の件だったので、ちょっと緊張していましたが。
この学位論文審査というのは、5年の博士課程の最後に行われる審査のことで、
これにパスすると、博士号が授与されます。
・大学(学部) →卒業論文
・修士課程 →修士論文
・博士課程 →博士論文(学位論文)
先日の記事の中でも、
審査会のことを予定として記載しましたが、
それは冬の審査会に間に合わなかった分になります。
自分のように、大学院大学に勤務していると大学院と学部の両方の仕事をする必要があります。教室のある建物は一緒ですが・・
ここで、学部とは、普通の意味の4年生の大学のことです。
たとえば、「今日は、学部と大学院の両方の授業があってね・・」とかそんな感じで
時間割は、学部と大学院で別々になっているのでちゃんと確認する必要がありますが。
ただ、高校なんかと比べると大学院の授業の数(コマ数)は随分と少ないです。
その理由は、大学院の主たる業務は、
教育よりは研究にあるためで、
学生さんは、
自分専用の机とパソコンが与えられ、
研究室で日々、研究に従事することになります。
この点が、世間からは見えづらい部分なのか、
大学で勤務しているというと、
夏休みや冬休みは仕事がないのかとしばしば誤解されることがありますが、
実際には学生さんの研究指導をして一緒に学会発表の準備をしたりしています。
その面では夜中にオンラインで対応することも多いので365日休日はないともいえますが、
裏を返せばそれは年中休みのようなものというか、
裁量労働制なのでオンとオフの区別がかなり曖昧になっています。
高校などと比べると教壇に立つ教師というよりは、
日々、自分の担当する学生と一緒に過ごす家族か戦友みたいな感じでしょうか。
実際、卒業生の集まりなんだとファミリーという言葉が飛び交ったりすることもあるみたいで。
休みのようで、休みじゃない。
仕事のようで、遊びでもある。
――そんな大学院の日々を、今日も、楽しくやっています。
大学院というと、
すごく高度なことを学んでいるように見えるかもしれまんが、
実際にはそんなこともなく、専門性が増しただけのように思えます。
このことをお菓子の世界に例えると──
学部生の頃は、「洋菓子とは?」「和菓子とは?」といった広い範囲でいろんな種類のお菓子をざっくり味見していた状態。
ところが大学院では、突然「チョコレートのテンパリング温度の最適化」や「マカロンの表面ひび割れの原因解析」といった、ひとつの素材や製法に対してとことん深掘りするようになります。
つまり、「お菓子を作れるようになる」わけではなく、「お菓子のとある断面に異常に詳しくなる」だけ。
でもその分、「お菓子博士」みたいに専門家っぽく見える──というわけです。
ハクショウの今のお仕事は?
一応、流通関係というあたりが私の勝手な推測です。
なんでそういう話になるのかは後日に?
先日、駅ビルの通路を歩いていたとき、
白い杖を持った男性が近くにいるのに気がつきました。
目が見える自分は幸せだと思います。
でも最近は、自分もどこかで、
その人のように感覚だけを頼りに生きているような気がしてしまって――
見えないものを見ようとして、
手探りでもがいている自分がいます。
でも、どうせもがくなら、もうドーンと徹底的にもがいてみようか。
それも悪くないのかな。
どんな状況でも、少なくとも「人に裏切られる」以外のことでは、
弱音を押し込んででも前を向かなくちゃ。
――いちおう、昭和の男なんで。
☆
最近、お店に行ってもTさんもEさんもお姿がなく、
そういえばKさんもお見かけしないですね。
華やかだった頃が懐かしいです。